13年ぶりのミラクル

13年前のミラクル再び

勝戦は、佐賀北が奇跡の初優勝を飾った。
この「がばい旋風」を誰が予想できたか!!


試合は序盤から、広陵が自力をみせて2点を先制。佐賀北は、2回から抑えの久保を投入しなければならない苦しい展開。3回以降は、広陵の攻勢。佐賀北は、ロープ際でラッシュを受けるボクサーのような状態だった。しかし、ダウンはしない。奇跡的な守りでしのぎ続ける。しかし、7回表広陵のエース野村に2点タイムリーを浴び、久保は甲子園初失点。打線は、野村の前に二ケタの三振を喫して、わずか1安打。佐賀北はついに、ダウン。これで終わりなのか・・・。


しかし、立ち上がった佐賀北は8回裏驚異的な粘りを魅せる。
甲子園の観客を味方につけ、連打と四球で満塁。際どいボールの判定で押し出しで1点を返した佐賀北。なおを満塁で今大会2ホーマーの3番副島。
その時、オレの脳裏に13年前の佐賀商が優勝した決勝戦が浮かんだ。佐賀商の決勝点は、主将の西原が放った満塁本塁打だった。オレは、副島が満塁本塁打を打つのではないかと予感がした。そういえば、野村は昨日も8、9回常葉菊川打線に打たれている。
予感は、副島の放った金属音と共に現実となった。放物線は、レフトが一歩を動かないまま、スタンドへ飛び込んだ。13年前を思い出させる満塁本塁打。5−4。逆転。そして歓喜の瞬間へ。

開幕戦、佐賀北が勝利した時に、佐賀商のことを書いたが、まさか本当に佐賀商と同様に開幕戦と決勝戦を制するとは。こんな、マンガのような結末誰が描けるだろうか?
満塁本塁打を打たれた後の、広陵のエース野村は苦笑いを浮かべていた。正直、笑うしかないような瞬間だったと思う。自分が、マンガでいう悲劇のヒーローになったのだから。でも、オレの中で、野村は1番安定感のある投手だった。



高校野球は、特待生問題で揺れた。その年に、佐賀の公立高校が優勝した。まさに、この優勝から高校野球は転換期を迎えるかるのではないか。特待生の規制なんかしなくても、公立高校で頑張れば普通の生徒でも、特待生に勝てることが判ったような気がする。
勝負事も、生徒の成長も、どう進んで行くのか判らない。大人が変な規制をして縛ることは、生徒たちの成長や将来を挫くことになるんじゃないかな。だから、特待生だったり海外の留学生だったりどんどん認めて、オープンな中で生徒がのびのびと成長してくのを見守って行く方が、立派な大人になって行くんじゃないかって思っている。


なにはともあれ、佐賀北高校の快挙に大拍手!!