21世紀枠の意義

都城泉ヶ丘2−0桐生第一

21世紀枠とは、困難な状況を克服した主に公立高校で、地区大会ベスト8以上のチームが選ばれえる制度。
かつては、沖縄の宜野座高校がベスト4まで進出している。しかし、全国での力の差を見せ付けられ敗れるチームが多かったことも忘れてはいけない。
今年選ばれたのは、山梨県の都留高校と本日登場した宮崎県の都城泉ヶ丘である。後者は、東国原宮崎県知事の母校で彼のブームに便乗して選ばれたような雰囲気もあるのだが、実際は昨秋の九州大会でベスト8に進出した好チームである。彼らの野球は、中学時代軟式野球で活躍したエース諏訪日光投手を中心とした守りのチーム。変則サウスポーから繰り出されるボールは、低めに確実に請求され内野ゴロの山を築く。軟式野球出身の良い選手は、接線に慣れていると言われており、諏訪はピンチにも動じない様子だった。
甲子園優勝経験のあるエリート集団である桐生第一を手玉にとり、2−0で完封勝利。観ているほうからすれば、痛快なしあいであった。
また、敗れは下が、都留高校も140キロ右腕小林久貴の快投で、昨夏を沸かせた今治西相手にあわやのところまで追い詰めている。
プロ野球の不正スカウト問題は、高校の特待生制度の事実調査に発展しそうだ。そんな中、軟式野球のエリートたちが、田舎の公立高校で力を力をつけていく姿を両校の活躍で見せられたような気がする。彼らは、地方の公立高校の希望になったと思う。21世紀枠の意義をはっきりと見せられた。
21世紀枠はもはや甲子園常連校にとって「安全パイ」ではない。