ベスト4

駒大苫小牧7−4智弁和歌山

「駒大を倒すのはうちのチーム」と豪語する智弁和歌山の高島仁監督は甲子園50勝の名監督。3連覇を狙う駒大の香田監督よりも、キャリアは上だという自負も感じられる。
試合は、序盤から点の取りあいとなるが、駒大が着実にリードを広げていく。本塁打を重ねてきた智弁の打線が、駒大田中のスライダーに空を切る。智弁打線はフルスイングから放たれる豪快な本塁打が魅力なのだが、大振りが目立ち穴も多い。対する、駒大はバットを少し寝かせてワングリップ短く持ちコンパクトに振り切るので、穴が少ない。この差が、試合の結果に直結したように感じる。
高島監督の自信は大きなスイングともに、費えた。シャープなスイングで3連覇に駒大は王手。35歳の香田監督は戦前の伝説に並ぶことができるか。前人未到の記録、同じ九州佐賀県出身の香田に期待する。

そういえば、高島監督も長崎やったね・・・。

早稲田実5−0鹿児島工

病床の王監督の母校早実。それを迎え撃つは、王監督の申し子ムネリンこと川崎宗則の母校鹿児島工業。ホークスのファンなら、どちらの学校にも情が移ってしまうのではないか。
さて、鹿児島工業には吠える代打男・今吉がいる。気合だけで、甲子園を沸かせる男は今までの記憶では観たことない。今日もチャンスで登場。スタンドから、完成がわく。マウンド上には、今吉と対象的にクールな男・斎藤。この、対決はクールな男が三振に切って取る。三振した後の今吉は、甲子園を本拠地にし、ファンから愛された「浪花の春男児川藤幸三のようだった。こんな、高校生もいいじゃないか。カッコいいばっかりが若さではない。熱い情熱も若さの象徴だと感じた。さわやかな風と熱い情熱を残して、鹿児島工業はベスト4で甲子園を去った。