ドイツ遠征

日本代表2−2ボスニア・ヘルツェゴビナ

W杯本番の試合会場であるドルトムントでの仮想クロアチアであるボスニアとの対戦。海外組と国内組で挑めるテストマッチはほとんどないため、大変重要な試合となる。
4−4−2の布陣で挑んだ。前半は互角の展開から、俊輔のCKからブンデスリーガー高原のゴールで先制。一進一退の状況から、ロスタイムの得点はジーコジャパン特有の勝負強さを見せた。
が、問題は後半である。日本のスカウティングが完了したのか、左サイドバックの穴を突いてくる。世界は弱点を見逃してくれるほど甘くはない。アレの穴を尽く突かれセンターリングを上げられてしまい、決定的ピンチの連続。逆サイドの加持は、絞った守備に追われてしまい、攻撃どころではない。中澤は、アレのカバーに追われセンターで守備が出来ない。センターの守備が二人になることもしばしば。耐え切れなくなった日本の守備陣は、PKとFKで2失点し逆転を許す。相手の攻撃に精度があれば、5点は取られていたと思われる。それだけに、アレの罪は重い。それでも、ジーコは使い続ける。グラウンドの中に、通訳は必要ない。通訳としてサッカーの下手なアレックスを使い続けることは解せない。
それから、日本の持ち味といわれる速いパス回しは、プレッシャーがきつくなるとミスを連発してしまう。プレッシャーがゆるい中での、ポゼッションは完璧に出来ているのだが、少しでもプレッシャーがきつくなると、相手へのプレゼントパスなどの決定的なミスを未だに犯してしまう。もう少し、簡単にクリアーするところはしてほしい。ボランチから、ダイレクトボールも少ないし、チャレンジしない。やってるのはヒデくらい。裏を意識しているFWが増えてきているのだから、もう少しダイレクトプレーを増やすべきだ。
これだけの課題があるのに、有耶無耶になってしまうのは、後半ロスタイムに俊輔の見事なセンターリングをヒデが合わせて同点に追いついたからだ。ジーコジャパン特有のロスタイムでの粘りは、ある意味素晴らしい。精神的にタフになっているということだ。しかし、精神面ではなく肝心のサッカーの内容が悪いことを有耶無耶にしてはいけない。勝ち負けよりも、内容をもう少し考える必要があるのではないか。
最後に、早く左サイドバックのことを着手しないと本番で4バックを組むのは絶対に自殺行為だ。今のメンバーなら中田浩二とかユース年代で左サイドバックの経験がある駒野。Jから持ってくるなら、左利きのサイドバックで山西(清水)とか金沢(東京)のような本職を起用するサプライズが必要ではないか。