昨日の決勝戦

盛岡商業初優勝

盛岡商業2−1作陽

作陽高校は、2002年岡山県大会決勝で、Vゴールを決めながら、主審の誤審で全国大会進出を奪われた。あれから、4年の月日が流れ、作陽イレブンは国立の決勝のピッチに立った。
あのときの、岡山大会の決勝戦は、敗れた作陽高校のみならず、勝利した水島工業の選手にも大きな心の傷を残した。水島工業のエースストライカーが全国大会の出場を自ら辞退するという事件もおこっている。様々な、ドラマの果てに作陽イレブンは国立にいる。
勝戦は0−0で迎えた後半11分作陽途中出場の村井が放ったシュートのこぼれ球を、桑元が押込み先制。その直後、盛岡商業が同点のPKを失敗するなど。岡山県勢のドラマは、全国制覇という最高のフィナーレを迎えるようにみえた。
しかし、サイドの突破からチャンスを作る盛岡商業は、2点を奪い逆転。盛岡商業岩手県勢初の優勝を果たした。作陽は、惜しくも準優勝。しかし、敗れても監督・選手は気丈だった。あのときの先輩たちの無念に比べれば、同じ準優勝でも栄光の証である。
「本が一冊書けるくらい大変だった」と作陽の野村監督は、4年前のことを振り返る。あの事件から、新しいサッカーどころを作ると誓った。この準優勝は、まだ夢の途中。しかし、岡山県勢が全国の頂点にたつ日も遠い未来ではないのでは、ないだろうか。