国見のサッカー

4番サード原さんから

質問があったので、カズトゴーなりに見解を書いて見ます。
高校サッカーの大会は、ノックアウト方式のトーナメント大会が主流となっています。要するに、1回負けると終わりというやつです。
そういった大会では、自陣でボールを繋いで手数をかけていると、相手にボールを奪われたときに失点しやすいというリスクを負わなければなりません。リスクマネージメントを考えて、自陣では繋がずにあいてDFの背後を狙ってロングボールを蹴り込みます。それが、うまく見方に繋がった時は、手数をかけずに相手のゴールに近づきシュートを打つことができます。これを、ダイレクトプレー(サッカー)*1と呼んでいます。もちろん、相手陣地に蹴り込めないときは、クリアーするという選択肢になる場合もあります。
それが、国見の徹底されたスタイルです。
このサッカーは、2002年のW杯のころ日本サッカー協会が提唱していたサッカーなのです。緒戦のベルギー戦ロングボールが多かったの記憶にありませんか?現にフラット3の三人は、ロングフィードが好きな選手が多かったですよね*2
だから、国見のサッカーは一概に批判されるものではありません。
試合とは対照的に、国見の練習は、ほとんどを個人技の基本とも言うべき1対1と2対2に充てているそうです。国見が個人技をおろそかにしているわけではありません。
だから、大久保・平山・三浦淳のように代表選手を輩出しているのです。

日本人のサッカーは、個人技において世界水準から置かれていると思います。よって、試合の中でも、リスクを恐れることなく、ショートパスを自陣から繋いだり、ドリブルを積極的に仕掛けたりと、ボールを持つサッカーも必要になってきています。それは、真剣勝負の中で挑戦することが、重要ですね。
このサッカーをポゼッションサッカーと言いますが、それは観ている者を喜ばすことが多いようです。今回の野洲高校はまさにそのサッカーだったのではないでしょうか。
ただ、
蹴る=悪 繋ぐ=善
と思っている人が多いような気がするのですが・・・


繋ぐにしても蹴るにしても、クリエイティブな選手にする必要があります。
クリエイティブとは、状況に応じたプレーができることです。少年時代に、個人技を徹底的に磨くことが一番重要でしょう。
試合の進め方は、チームによってさまざまな方法があっていいと思います。
ただ、カズトゴー的には国見のスタイルと野洲のスタイルを臨機応変に使い分けることが、本当のクリエイティブサッカーといえるのではないかと考えます。

*1:直接ボールを触ることは、ダイレクトではなく、ワンタッチプレーと正式にいいます

*2:中田浩二が得意でしたね。松田・森岡・宮本もそのプレーが好きですよね